『もう二度と伝えられない愛』




―ラオウとの闘いがなければ、レイはマミヤに愛を告白することもなかったのか?―

レイの運命を変えたラオウとの闘い・・・
あの時ラオウと出会わなければ、レイは命を絶たれる事はなかった・・・
北斗三兄弟の兄弟喧嘩を見届けた後、マミヤの村に用心棒として残り
アイリとともに静かに暮らしていたかもしれません。

マミヤの近くにいることで、自分の気持ちに嘘をつけなくなったレイは その想いをマミヤに伝える。
(レイは嘘をつけない 自分に正直なタイプなので、既に周囲にはバレバレだと思うけど)
しかし、つらい過去を背負うマミヤはレイの想いを素直に受け入れる事ができない。
マミヤの過去の原因がユダにあることを知ったレイはユダを倒し、マミヤの呪縛を解く。
そしてもう一度、自分の想いを伝え二人はごく自然に結ばれる。
村を護りながら、幸せに暮らすレイとマミヤ・・・その傍らには二人の愛の証が・・・。

こんなハッピーエンドを妄想してしまうのは、
二人があと一歩…のところで結ばれないまま終わってしまったからなんでしょうね。
ただ、原作がハッピーエンドだったら、これほど二人に感情移入することはなかったかもしれません。



では、あの
ボーガンの一件がなかったらどうだったのか?

自分に3日後の死を宣告した憎むべき相手に、愛する女の命を助けてほしいと懇願したレイ。
あの時、自らの手でマミヤを救うことができなかったレイにとっては、プライドなんてどうでもよかった。
どんなに惨めに思われようが、なんとかしてマミヤを助けたい… ただそれだけだったんでしょうね。
切羽詰まって口にしてしまった愛の告白・・・ (そんな人間臭いレイが大好きです!)
(あのシーン、瀕死のレイがマミヤを助ける設定でもよかったのになぁ)

ボーガンの件がなければ、あの場でマミヤへの愛を告白することはなかったかもしれません。
でも、あの時告白しなかったとしても、何度かチャンスはあったんです!
たとえばメディスンシティーでマミヤを助けた直後とか・・・

rm_3.jpg


そもそもレイが想いを伝えていないのにマミヤはメディスンシティーへ向かうのか?
という疑問もあるかもしれませんが・・・
これまでマミヤと関わった人物で、共に行動した時間が最も長かったのはレイだと思うんです。
(二人でトキの居場所を探したり、ケンの留守中は仲良く?村で過ごしていたし…)
あの時点で "愛" に気付いていなかったとしても "同士" "友" としての感情はあったはず。
正義感が強く優しいマミヤのことだから、友の為にメディスンシティに向かうでしょう。
(あのエピソード、レイはめちゃ嬉しかったに違いない!)


もう一つは長老からマミヤの過去を聞いた後あたり・・・

rm_2.jpg


アニメではこの後レイが「マミヤ…おれはおまえを…」と言いかけるシーンがあります。
ここで告白すると次のマミヤの台詞「あなたの愛に報いる資格はない」で撃沈しそうな気もしますが(笑)
(レイのことだから全く気にせず平然としてたりして・・・)
ただ、この時のマミヤの行動は気持が揺れ動いている証拠で =
「恋する女」なんです!





もし、レイが最後まで想いを伝えなかったとしても、
マミヤの為に残り僅かな命を懸けて戦う姿は 「愛」として伝わったと思います。
一方、マミヤもレイの命の期限を目の当たりにした事で、いつも近くで見守ってくれていたレイが
自分にとって大きな存在になっていた事に気付かされたのではないでしょうか。 
そして、それが忘れていた「愛」であることも…。
もしかしたら、自分の想いを隠そうとするレイに対して マミヤの方から告白?!
な~んてこともあるかもしれません。
(マミヤさん、たまに大胆な行動しますから)


namida3.jpg


別れの時、マミヤが流した涙・・・
言葉に出さなくてもあの涙がすべてを語っているように見えました。
レイを追いかけて気持ちを伝えたい・・・
でも―― 言葉にしてしまったら きっと自分は壊れてしまう…
義の宿命を全うし静かに最期を迎えようとしているレイを また苦しめてしまうかもしれない…
そんなマミヤの心の葛藤が伝わってきます。

一方、レイも本当はあの場で振り返りマミヤを抱きしめたかったに違いありません。
でも、抱きしめてしまったら、この先マミヤを守ることができない現実から 死を受け入れられなくなる。
これ以上マミヤに辛い思いをさせたくない… 自分の事は忘れて幸せを掴んでほしい。
そんな思いがあったから、最期まで
『愛している』と言葉には出さなかった…。

あの瞬間、言葉にしなくても二人の心は繋がっていた。
ほんの僅かな時間だけれど、互いを想い合う気持ち… 
が生まれていたと思うのです。


namida2.jpg


震える手で肩当を抱きしめ、レイの背中を見送るマミヤ…
もう一度その体に触れることも、後を追う事さえも許されなかったマミヤにとって
レイのぬくもりが残る肩当を抱きしめることが 唯一残された 精一杯の愛情表現だった。
(この演出は本当に素晴らしい・・・号泣)


今まで数え切れないほど語ってますが・・・
(いい加減ウザイですよね^^;)
マミヤがレイへの愛に気付いたのは おそらくレイが余命僅かとなってから…
そして、レイがこの世を去り月日が経つにつれ その愛が深まっていったのだと思います。
女としての感情を取り戻したけれど、そこにはもう自分を愛してくれた人はいない… 。
一人残されたマミヤは、レイに愛を伝えられなかった事をずっと後悔していたのかもしれません。

マミヤが女の幸福として選んだ道・・・
それは、愛する人が眠る場所でその想い出とともに生きていく事だったのでしょうか。
せめてその傍らにレイの忘れ形見がいてくれたら・・・。



今回のタイトルはマミヤの心情そのもののようなこの曲から・・・ → ♪「sign」JUJU 
せつない歌詞がレイとマミヤにリンクして涙、涙…。



何度も同じ事ばかり書いてすみません!
最後まで読んで下さって有難うございました。




BACK

inserted by FC2 system